聖和学園が昨夏甲子園準Vの仙台育英を破り、初の甲子園切符をつかみ取った。先発の斎藤佑樹投手(3年)が7回途中まで力投。打線は1点ビハインドの3回無死一、三塁で遠藤翼捕手(3年)のスクイズで同点。なおも1死満塁のチャンスで、大場橙弥内野手(3年)の左犠飛で勝ち越しに成功するなど、3点を挙げ4-2。その後も追加点を重ね、仙台育英の追い上げを振り切った。聖和学園は今春宮城大会準決勝で敗れたリベンジを果たした。

先発した斎藤は6回2/3を4失点と、強力打線を相手に粘り強い投球を見せた。06年夏の甲子園でエースとして早実を初優勝に導いた元日本ハムの斎藤佑樹氏(36)と同姓同名。同氏は早実時代、マウンドで汗をハンカチで拭う姿から「ハンカチ王子」の異名を取った。“東北の佑ちゃん”はハンカチこそ持っていなかったが、本家さながらにピンチの場面でも涼しい表情を崩さずに投げ続けた。

「佑ちゃん」が優勝投手に輝いた06年度に生まれた。「家族は野球をやっていないので、画数が良くてこの名前(佑樹)になった」。同姓同名の偉大な先輩に「甲子園で優勝を経験しているので尊敬している」。聖地への切符をつかみ、今度は「佑ちゃん」と同じマウンドで腕を振る。


「甲子園でも一戦必勝」JR仙台駅前では号外 甲子園初出場を決めた聖和学園 KHB東日本放送



 夏の高校野球宮城大会の決勝で仙台育英に勝利し、甲子園初出場を決めた聖和学園の選手たちは閉会式終了後、家族や在校生に初優勝を報告しました。

 三浦広大選手「皆さんの応援のおかげで優勝して、甲子園に出場することができます。甲子園でも一戦必勝で全力で頑張りたいと思います。応援よろしくお願いします」

 創部20年目で初優勝に導いた八島知晴監督は、感謝の言葉を述べました。

 八島知晴監督「長い年月の中でチームに関わってくれていた方々、チームに愛情を注いでくれた方々のおかげで優勝があったと思います。本当にたくさんの方々に力をいただきました。本当にありがとうございました」

 硬式野球部が拠点を置く仙台市太白区の聖和学園の三神峯キャンパスには、甲子園出場を祝う大きな垂れ幕が取り付けられました。

 JR仙台駅前では、聖和学園の優勝を伝える新聞の号外が配られました。

 「仙台育英が勝つかなと思っていて残念ではありますが、聖和学園も頑張ってほしいですね」「育英に勝った聖和には今後勝ち進んで、甲子園の優勝旗を東北に持って来てもらいたいと思います」「まさか大番狂わせがあるとは思いませんでした。初優勝おめでとうございますっていう感じ」