


野球部の部活紹介。
(学生服に坊主頭のどこからどう見ても野球部3人、先頭のキャプテンはサンダルばきに堂々と応援団のように入場、後ろ2人は確か、”カリオカ”をしながら壇上に上がる。カリオカとは、ウォーミングアップの時に、体を左右にひねりながら横に走るやつ)
1年生なので、カリオカに対し「ピシー」はまだ使用不可。
あのピシーの始まりはどういうものダッタノダロウカ?
(カリオカ↑)
登場人物:当時3年生、3人。
A---キャプテン、O---副キャプテン、H---3年生部員。
(壇上から、応援団ばりに腕組みをして、大声で1年生に向かって)
A 「俺がサヨナラエラーしたAだ」
O「俺が牽制でタッチアウトになったOだ」
H「俺が補欠だったHだ!」
(やや笑い起こる。例のサヨナラ負けした東北戦のことを言っているのである。しかもHさんは異様に声が甲高いので、なお笑いを堪えられなくなる。続いて、)
A「ちなみに俺がキャプテンだ」
O「ちなみに俺が副キャプテンだ」
H「ちなみに俺は今でも補欠だ!」
(かなり笑い起こる)
同じリフレインで、A, Bである程度笑いの布石を打っておいて、Cで一気に畳み掛ける。ドリフの学級コントに通じるものがある。仲本、加藤で盛り上げといて、志村。コントの基本ができている。
私の記憶では、野球部の紹介はこの様なものであった。
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Hさんは普段ほとんど喋らないが、面白い先輩であった。練習中、球拾いの私が、新しいボールを取りに行くか何かの用事で、グラウンドの3年生の方の部室に走って行った。鉄製の赤いドアが閉まっていたので、なぜだろうと思って開けて中に入ると、暗闇の中でなんと来てないはずの沼倉先生が椅子に座って足を投げ出してイヤホンでラジオを聞いているではないか。しかしよく見るとそれは沼倉先生でなかった。Hさんであった。練習中になぜサボってラジオを聞いていたのか皆目見当がつかない。
その後、学生の時に、東京世田谷の南烏山の駅前で、偶然歩いているHさんに会ったことがある(今考えると、なぜかママチャリをひいていた)。こんな大東京で古高の野球部の先輩に偶然会うとは。「Hさんじゃないすか!」と言うと、「あ?ああ」と言っただけで、ニコニコして振り返り振り返り去っていった。
Hさんに対する私の印象の謎は深まるばかりだったのである。
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