行くぞ甲子園


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MLB mechanics

*ここでは筆者が実際に撮影したMLB Playersの写真、動画を掲載する。2018オールスターから日本人プレイヤーまで様々。気の向いた時に更新。


日本が生んだ伝説の大投手 沢村栄治の京都商業時代の「野球帳」に、ベーブルースの切り抜きが貼ってあった。
新発見の沢村栄治の映像

沢村栄治の「野球帳」

その当時は、職業野球がまだ日本に無い時代。雑誌でしか見たことがない大リーグは日本野球のはるか雲の上のような存在であっただろう(こういうのを神のような存在というのであって、近頃のなんでもかんでも神だの、最強世代だの、異次元だの、規格外だの、天才だの、随分とこういう比類ないことを意味する最上級の用語を、安売りして使いすぎである)。その神のようなベーブルースと対戦することになった若干17歳の澤村投手の心境は如何許りだったか。
Babe Ruth この不鮮明な映像でも傑出したホームランバッターだったことが判る。

日本は野球をアメリカから輸入し、以来、いつの時代でもこの野球発祥の地の技術を学んできた。例えば、沢村に始まる日米野球の歴史しかり、川上哲治の巨人軍が、ベロビーチキャンプでドジャースから戦術を学んでV9の礎を築いたり、広岡達郎監督のヤクルトスワローズがユマでキャンプをはり、パドレスの練習を参考にして翌年日本一になったりなど。

  MLB通算安打記録保持者ピート・ローズが、「イチローの安打記録をどう思うか」と質問されて、イチローの偉大さを認めながらも、メジャーの投手と、日本の投手とを比較した場合、歴史の長さが違うんだから、メジャーの投手のレベルの方が上ではないか、と素直に答えている(だが,数々のインタビューを見る限り、正直なところは、彼は日本の野球のレベルをかなり下に見ている。いちいちタフィー・ローズを例に出すのが常套手段で癪に触るのだが。。。彼はインタビュアーに逆にこう質問するのが常だ。「分かり易い例が、MLBで鳴かず飛ばずだったタフィーローズがJapanで年間何本ホームランを打った?驚きだ、50だろ?」これは、タフィーローズがメジャー通算10年で16本しか本塁打を打ってないことを考えれば、そういうレベルだと見られても仕方がないことを日本の野球関係者は考えておかなければならない。実際日本で活躍したほとんどの外国人は、メジャーと3Aを行ったり来たりのレベルだ。もしかするとランディ・バースをはじめ、今まで王貞治の年間55本塁打記録に迫った外国人選手を敬遠攻めなどにして体を張って阻止して来た理由は、こんな所にあったのかもしれないと邪推してしまう。つまり、日本人の記録を守りたいのではなくて、minor leagueの選手に日本の記録を破られては困るのである。バースもほとんどがminorで過ごした選手だった(MLB通算9本塁打/6年)。日本のレベルがminor選手が本塁打記録を更新するような「そんな」レベルと思われては困るのだ。

  アメリカに追いつき追い越せを標榜してきた日本の野球は、果たしてついにアメリカを追い越したのだろうか?答えは明白に否である。もちろん卓越した稀有な才能は時としてどこの国にも現れる。また、細かいチームプレーなどでは凌いでいる面もあるように感じられる。が、相対的な個々の能力は、依然格段の差があるように感じられる。恐らくアメリカの高校生は、日本の高校生のような猛練習などとは無縁だ。しかし、それがなくとも到達してしまう個々の高いスキルがあるように感じられる。そして、ではアメリカという国は結構いい加減な練習・指導をしておいてそうなるのかというと、明白にそれも間違いである。この国は、全てにおいて日本人の想像に及ばない合理的な管理のもとに選手を育てている。意外にも、個性は尊重しながら、核になる部分は型にはまった指導を徹底しているように思われる。それは、長い歴史と伝統、それも世界に自由に開いた中で鍛えられ、ブラッシュアップされてきた世界の技術・英知を結集した、深遠な野球頭脳に基づくものであるようだ。

  例えてみれば、たとえ欧州の柔道選手が強くなって、金メダルを取ったとしても、世界は、柔道は発祥の国日本が最強と認め、常に技術を学ぶ交流を続けているだろう。日本野球は、野球発祥の国アメリカから常に技術を学んで行く宿命にあるのである。決して、井の中の蛙となって、日本最強などと勘違いしてはいけない。追いつき追い越せの精神を保つ宿命にあるのであって、その謙虚な精神を無くした時から差は開く一方になるだろう。

そんな、沢村栄治の野球帳のような、憧れと敬意を抱いたMLBの観戦記を作って行く。沢村栄治の非常に丁寧な雑誌の切り抜きの時代に比べたら、ものすごい情報を容易に入手できる時代になったと感慨しきりである。
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Bryce Harper (Washington Nationals) 2015 National league MVP. 大谷も参考にしているというスーパースター、ブライス・ハーパーの力強いインパクト。来年はNatsを去ってしまうのだろうか?

Bryce Harper's swing of beauty


Miguel Cabrera (Detroit Tigers) 三冠王カブレラの満塁ホームラン。現役最高の打撃技術の呼び声高い。ほとんど2年連続三冠王だったが、なぜかこの年(2013)絶好調だったクリス・デービス(オリオールズ)に最終的に本塁打と打点で不覚をとった。そのデービスはその後長らく1割台の打率に喘いでいるのだが。。。カブレラ現在(2018)までメジャー生涯打率.316. 465本塁打(イチローはメジャー通算.311.)イチローと同等かそれ以上の技術の打者と言わなければならない。


Ryan Braun (Milwaukee Brewers) @Miller park (Milwaukee, WI). バットトップの位置高く、剣を切るようなスウィング。上体の力(背筋)がもの凄いかと。サードランナー青木、ベンチに横浜DeNAにいたNyjer Morgan。2011 NL MVP, 6 times all-star game. 

 いつの頃からだろう、日本ではゆっくり大きく足をあげて坂本か西武の森のような足をブラブラしたタイミングで打つ高校生打者が非常に多くなっている。今年の甲子園を見ていてもそう感じた。あの打ち方は日本独特のものなのだろうか。昔はああいう打ち方をしていると張本に怒られたもんだ。「すり足で無ければね、ドーンとインコースきたらどうします?打てませんよ。ワンちゃんと違うんだからね。それと変化球、打てませんよ、こんな打ち方ではね。誰が助けてくれます?誰も助けてくれないんですから、次カーブ来る、フォークボール来るってバッターボックスの中では。あの打撃の神様の川上さんがボール止まって見えたっていうのあるでしょ?あれは川上さん自体が大地に根が張ったように打席で微動だにしない。微動だにしないからボールの変化を追える。それを自分で動いてどうするの~。。打てませんよ。誰も助けてくれませんよ」。
 ・・・文字によるモノマネが伝わったかどうかは別にしても、あの打ち方はアメリカではまず見たことがない。一流の豪速球投手と対戦したらfast ballで差し込まれるか微妙な変化にタイミングをずらされてとても打てないのではないか。大谷は足上げをやめてすり足にするどころか、ノーステップにして体のひねりを最小限にすることで即座にMLBの球速・変化球に対応している。この辺に彼の技術だけでない野球頭脳の明晰さを感じる。それはイチローも同じだった。そのくらいMLBの投手は速く、変化が大きいのである。
川上哲治の打撃フォーム
個人的に、MLBに評価されかつもしプレーしたら大成したのではないかと思うのは奇しくも同じ熊本工業の後輩である前田智徳である。イチローはじめ彼を天才と呼ぶ理由が良くわかる。川上と前田、2人とも求道者として理想の打撃フォームを追及した結果がこの非常に似た究極的な自然体の型であり、この非情に上下のブレのない打撃フォームが、日米の決定的な違いであるアメリカの投手のmoving fast ballにも対応できたであろうことが、この外人投手との対戦の映像からも窺える。


 何よりも、アメリカはたとえば「この打撃・投球スタイルはメジャーでは通用しない」と規定しているラインがあって、それを改良できない選手にはチャンスを与えない。コーチの指導は徹底している。スカウトは、何項目にも渡るチェックによって選手を判断している。最近メジャーが日本人野手に関心を示さなくなったのと、アメリカに渡った日本人の井川や中村紀などは、そういう見切りの早さの被害にあった類だと思う(井川はAAAで14勝6敗、防御率3.45の成績でも全く上に呼ばれなかった。相当有望な成績である。中村紀は打率は低かったが、AAAで本塁打22本を記録、それでもメジャー通算たった17試合の機会が与えられたのみである)。アメリカ人はそれはノーだとみられているスキルに対しては、見切るのが早いのである。日本人のように一本足で打つのはおそらくそのノーの基準に入っている。よって、将来、より上を目指す野球少年は王貞治levelでない限り今のうちにやめたほうがいいだろうと思う(王貞治の一本足はむしろ「動」「静」のうちの「静」である。しかも鬼の猛素振りと合気道の鍛錬で研ぎ澄まされた、彼独自の至高の芸当である。生半可な真似で会得できる代物ではない。今流行りの足上げは屈伸させるように「動」に見える)。

 あれは確か野茂英雄がメジャー移籍して活躍した後ぐらいだった。その野茂が一時帰国して、日本シリーズ(日米野球だったか)のゲスト解説を田淵幸一としていた。そこで彼は、「なんで日本のバッターは右足(右打者の)に極端に体重移動して打つんですかね?あれだと変化球に対応できないじゃないですか」と尋ねるでもなくポツリと呟いた。すかさずそれを聞いていた田淵が「なるほど!いや野茂君ありがとう!確かに。いやー参考になった」といたく感激して、野茂の発言の真意をもっと詳しく解説していた(その田淵がものの見事に一本足打法だったこともミソだが)。野茂は海を渡って、日本とメジャーの打撃、打者のタイミングの取り方の違いを投手の立場から痛感したのだろう。野茂のいうメジャーの打撃の見本は例えばバリーボンズである。最近の日本の流行の打撃法は日本独自に進化したようだが、大きくゆっくり足をあげる打者には、高低を利用して、内角を徹底的にツーシームなど内側に落ちる変化球で突くのが有効だろう。また、投手も足をあげる速度を幾通りにも変えたり、二段モーション気味に変えたり、いくらでもバランスを崩させる方法がありそうだ。
  2017-U18のアメリカの投手、Ryan Weathersに日本の高校生は手も足も出なかった。彼はモーションをクイック気味にして、日本の高校生がゆっくり足をあげてタイミングを取る暇も与えない投球をしていた。これなども参考になるだろう(彼は今年San diego Padresからドラフト1位指名を受けた。1年目の今年はルーキーリーグで0勝3敗で散々で、そんな彼もメジャーに上がれる保証はどこにもない)。それこそ普段はセットからじっくり時間をとって投げる投手が、突然沢村栄治のようなほとんどノーモーションから速球を高めに投げて来られたらタイミングを取る暇を失うだろう。また高めから落としてやる変化球も有効である。ナックルボールなどには対応できまい。逆に真ん中から外の直球はこういう打者は強い。足一つ固定してるのとあげるのとでどれだけバランスが違うか体感して見るといい。まして高低の微妙な変化をきっちりと捉えられるだろうか?日本には日本の打撃がある、と言って、日本の野手はあまりメジャーを目指さなくなったのだろうか。
  これは、一時期問題になった日本サッカーのゴール前のワントラップと似た原理である。日本で決まるシュートも世界相手ではワントラップした瞬間にディフェンスに寄せられてしまう。日本の打者が大きく足を上げるのは自分のタイミングで大きい打球を打ちたいからで、これは世界に通用しないというのはアメリカの野球はよく知っているのである。対処法は単純にタイミングを取れないようにずらしてやることである。ネクストバッターズサークルで合わせていたタイミングと違うタイミングで投げてやる。ピッチングは頭脳戦だ。いくら強豪校の筋肉隆々の強打者でも、タイミングを取れなければ大型扇風機と化す。むしろリラックスした何の癖もない打撃フォームの方が怖いのである。

Ryan Weathersの投球
 話はやや逸れるが、アメリカで育ったGosuke Katoの打撃技術は目を瞠るものがある。Yankeesに2位指名されるだけのセンスがある。投手も無茶苦茶速いがこれでもマイナーのA+である。Gosukeはもう5年マイナーで鍛え上げているが格段に成長している。メジャーデビューも近いだろう。このスピード感と確実性がメジャーの求めるものである。そしてアメリカは高卒であれば平均5〜7年マイナーで一つ一つ課題をクリアしていく試練を課す。日本で見られる高卒いきなり開幕一軍はほぼ無いと言っていい。

Max Scherzer (Washington Nationals) 
両リーグを通じてサイ・ヤング賞3回のスーパースター、マックス・シャーザー。サイドスロー・スリークォーターから常時150km/h以上の豪速球を投げ込む。調子がいい時は手がつけられない。何度も観戦したが、とりわけ20奪三振のMLB記録達成の投球は圧巻だった。

ついでにキャッチボールから剛球である。



その20奪三振のハイライト映像

対戦打者の足のタイミングの取り方にも注目したい。重心移動は必要最小限、これがMLBの現代野球である。そうでなければ、シャーザーのような豪速球かつ変化の鋭い投手は打てない。
  彼は三振奪取後にマウンド周囲を俯いて歩く。気が乗ってくるとその円の大きさが大きくなる。極点に達したアドレナリンを放出していると見える。目線は打者に合わさない。打者を見ると挑発と思われるからだ。創志学園の西純矢投手(素晴らしい逸材。私は個人的に彼の闘志は好きなのだが)は、吠えるのではなくて、このシャーザーの投球後の歩行を真似てみてはどうだろうか?これも注意されるだろうか?


Ichiro Suzuki (NYY) Hideki Matsui引退セレモニーの日。ニューヨーク,ヤンキーススタジアムへ。この日イチロー4の4。周り日本人だらけ。近くに松井のご両親。

イチローの見事な 内、真ん中、外のボールに対する対応。

Ichiro@Boston Fenway Park


Ichiro Suzuki(Miami Marlins)@Nationals Stadium のルーチンワークで有名なゴルフスイング。体が前に出ない、胸が投手の方に最後まで開かないことを確認するものだという。インサイドアウトのスイングを意識しているのだろう。近頃高校生でも生意気にも打席に立つ時など独特のルーチンをやってる者がいるが、イチローレベルの「意味のある」ルーチンをしているのかは甚だ疑問。ものすごい勢いで日本中に蔓延してる。バットを金棒のように片手で持ってベースを叩いて、肩をイカつくくねらせてみたり、投手からしたらぶつけたくなるような仕草もある。こんな仕草は喧嘩の時に自分を強く見せる威圧行為のようにも捉えられかねない。高校生の投手にマウンドで吠えるのを禁止するのであれば、打者の意味不明の打席での威圧的な仕草も問題にするべきだというのが筆者の考え。高校生らしく一礼してシンプルに打席に入ってシンプルに打てないのかと言いたい。昔はみんなそうしてた。

Koji Uehara (Boston Redsox) フェンウェイパークでのヤンキース戦。この日運よくイチロー、上原、田沢の揃い踏み。驚いたのはこの上原の人気ぶりだった。ヴァンダレイ・シウバの入場曲「Darude-Sandstorm」に合わせてコージ・コールの手拍子である。メジャーにはリリーフ・カー等という気の利いたものはない。投手は全員ランニングでマウンドに向かう。大魔神佐々木もシアトル時代は走っていたが、彼の場合はリリーフカーに乗って登場の方が威圧感を感じたのだが。




Junichi Tazawa (BOS) 変わって初球をジーターにOver the Green Monster ホームランを打たれる。Derek Jeter 最後のボストンでのゲームとあって、敵地の観客からも大声援/大喝采を浴びた。


Tsuyoshi Wada(Chicago Cubs)残念ながらこの試合、貧打のNationals相手に滅多打ちに会い、以後リリースされる羽目に。和田最後のMLB登板となった。メジャーの投手は平均で92,3mile 以上 (150km/h)を投げる。この日和田は89マイルが最高だったように思う。

Noah Syndergaard (Newyork Mets) 
長身から目にも止まらぬ豪速球を投げる若きエース、ノア・シンダーガード。観ていて最も速く感じた投手の一人だ。Fast ball アベレージ(平均)=97.6mph (157km/h)。


Yu Darvish (Texas Rangers) 
この日のダルビッシュの出来は最高だった。ナショナルズ2安打に抑え込まれる。圧巻はランナーを背負った時のギアチェンジで得点を許さなかった。
Darvish vs Span (ground-rule double)



Justin Verlander (Detroit Tigers) 
フェンシングの選手のような独特の浮沈フォームは強靭な下半身あってのものだろう。既にMLBで200勝、オールスター7回、2011 AL Cy Young, 2011 AL MVP. 最多奪三振5回、最多勝2回、最優秀防御率1回。妻はモデルのKate Upton.

アメリカのファンは熱い(暑い)。中でもボルチモアのファンは非常に熱い。だいたい暴動が起きるような都市だからな。周りが誰であろうが、地元チームが得点すればHigh-Fiveだ。


Zack Greinke (MIL Brewers)。ザック・グレインキー。うつ病を克服して、2009年にサイ・ヤング賞。最優秀防御率2回、打撃も走塁もよく私が観戦した登板日で無い試合では代走でも登場した。シルバースラッガー賞も獲得(2013)。万能選手。オールスター4回選出。現在ダイヤモンドバックス所属、平均年俸3442万ドル(39億1千万円)はMLB史上最高額。




Derek Jeter(NYY) DL入りから復帰後初打席ホームラン。復帰を待ちわびていたニューヨークのファンからのカーテンコールに包まれる。

Derek Jeter(NYY)final game @Camden Yard (Baltimore). 
DSC09943.JPG (1600×1200) Former Baltimore Orioles player Boog Powell presents Derek Jeter a basket of Maryland crabs as a farewell gift for his last game in Baltimore,September 14, 2014


人気者ジーター最後の打席とあってフラッシュの嵐

Hiroki Kuroda (NYY) メジャーでもコントロールが重要なことを気づかせてくれる黒田。この日も安定したピッチング。アメリカの友人に質問されたことがある。「日本人で一番の投手は誰か?」。彼は「Hideo Nomoか?それともDarvishか?それとも「変化球のコントロールがGreat」な黒田か?」と聞いてきた。Kurodaのアメリカに置ける評価は大きいものだった。


◉2018オールスター@ナショナルズスタジアム

Aaron Judge (NYY), 打球速度(exit velocity)が約195km/hあるアーロンジャッジ。弾丸ライナーで地元Max Shaezerからいきなりホームラン。豪快なスイング、強力なパワー。「エグい」パワー。

 
Max Scherzer (Washington Nationals) 

Chris Sale(Boston Redsox) MLBを代表する左腕の一人クリスセール。シャーザーの左腕版よろしく、サイド、スリークォーターから豪速球を投げ込む。昔のランディジョンソンのようだ。シカゴホワイトソックスのエースだったが、復刻ユニフォーム着用拒否、切り裂き事件を起こしてボストンに移籍。あれはいったい何だったんだ?

Manny Machado(Baltimore Orioles) 今年ドジャースに移籍したマチャド。打撃もすごいが彼の凄いのは cannonと呼ばれる肩だ。現在はショートを守っているが以前はサードだった。ライン際からファウルグラウンドで捕球し、そこから矢のような送球をする。しかもそれがほとんどノーバウンドのストライクである。打者の足の速さを計算しているように、ギリギリでアウトにするような魅せる送球をする。こんな守備がバックにあれば投手は気楽に打たせてとろうと思うだろう。サード前のボテボテのゴロは右手で掴んでダイビングスロー。ゴールドグラブ賞2回、MLBオールスター4回選出。



 Jacob deGrom(NY Mets) ナショナルリーグNo.1の防御率を誇るジェイコブデグロム。トラウトにホームランを喫する。

Mike Trout (LA Angels) 大谷の同僚トラウトのホームラン。MLB最高レベルの選手の一人。しかも弾丸ロケットのように俊足だ。 2012には盗塁王も獲得している。彼は自分の打撃スタイルについて、常に右中間に打つことを心掛けて、タイミングが早ければそれがレフトに行くだけと言っている。


Snell vs Matt Kemp

Blake Snell (Tampa bay Rays) 今年前半投手部門で12勝、防御率2.0など素晴らしい活躍をしていたが選手間投票でオールスター選出から漏れ物議をかもした(その後代役で無事に出場を果たした)。


Betts vs Sharzer

Mookie Betts(Boston Redsox) ムーキーベッツ、小柄ながら抜群のパンチ力を誇る。今年大谷から本塁打。2018 AL 首位打者獲得。打席で飛び跳ねるようなスイングをする。バネがすごい。


Christian Yelich (Milwaukee Brewers)の本塁打。イエリッチは日本人の血を1/4引き継ぐクオーターだ。ビール片手にブリュワーズのオーセンティックユニフォームを着た近くのおっさんが、満足げにうなずきながら私の肩を叩き、どうだと言わんばかりに自分のユニフォームを指し示した。。。もちろん拍手で応えた。


Joey Votto (Cincinnati Reds) Ichiroを非常に尊敬しているボットー。カナダ人。超一流の技術を持つ。バットを短く持って、何というか、手元までボールをよく引きつけて、手裏剣を飛ばすように打ち返す。ミートポイントが体に近いのか。6 times all ster. 通算12年で打率.311。最高出塁率6回、最多四球が5回もあり、選球眼の良さを示す。変化球への対応はMLB最高レベルであろう。2回もブリュワーズ時代のCarlos Gomezに本塁打性の当たりをキャッチされていることで一時期話題になった。
https://www.mlb.com/video/gomez-takes-away-vottos-homers/c-32523157




José Carlos Altuve (Houston Astros). 167cmの小柄なアルトゥーベ。打撃はパンチ力抜群。首位打者3回、盗塁王2回、2017ア・リーグMVP。ベッツやアルトゥーベは日本人選手よりも小柄なくらいだ。左足の踏み込みと同時に、右の軸足を後方に引くように打つ(scissors kick/ swing)のはカブレラの影響らしい。それ以来打撃開眼したとか。Yankeesのスタントンも極端なクローズドスタンスからこの打撃を行っている。このような打撃フォームは日本にあるだろうか?メジャーの一流の打者の技術は進化しつづけているのであって、日本人の「体格の違い」という弁明はもはや通用しなくなるだろう。投手は次々に素晴らしい才能が出るが、打者は今までのところアメリカ人に強烈なインパクトを残したのはイチロー、松井、それと大谷くらいだろうか?何とかレギュラーに定着する日本人プレイヤーを見たいものだが。。。
*(地元開催が)30年に一度なので、実際この表示額の倍以上の値段を出して4階席の最も遠いところから観戦。
ちなみにこの試合は10本の本塁打が乱れ飛ぶ迫力あるものになった。高額なチケットも買った甲斐があるというものである。特筆すべきは、MLBの打者の打席でのどっしりとした安定感、変化球への対応、ブレのなさ、からだの回転でやすやすとホームランにしてしまう技術、ボールをバットに乗せる技術であって、一概にメジャーはパワーというのは筆者は間違っていると思う。この映像とNPBオールスターのホームランを比べてみよう(下)。興味深いのはメジャーのこの試合の本塁打はほとんどスタンドギリギリである。日本の方が大きいのを飛ばしているのではなかろうか。メジャーはジャストミートしてるだけである。
こうやってみると、やはりメジャーに一番近い打ち方ををしているのは筒香だろうか。




 Jean  Segura (Seattle Mariners) Haderから3点本塁打。コンパクトに振り抜くうまいバッティングをする。


Josh Hader (Milwaukee Brewers) Brewers に現れた新生。残り8アウトでリリーフし8奪三振したことで有名に。今季リリーフ81イニングで143奪三振(奪三振率15.8/9 innings)



Shin-Soo Choo (Texas Rangers) 秋 信守(チュ・シンス)。長くレギュラー級でMLBで活躍している。韓国では天才として知られていたが韓国プロ野球ドラフトを拒否して直接渡米した。6-7年はほぼマイナーにいた。第二回WBC決勝で岩隈から同点本塁打。


Aaron Michael Nola (Philadelphia Phillies) 今季(2018)17勝6敗でエース級の成長。
Nola vs Trout



Felipe  Vázquez (Pittsburgh Pirates)

Jeremy Jeffress (Milwaukee Brewers)

José Orlando Berríos (Minnesota Twins)

Alexander Bregman (Houston Astros) 本塁打31本の大ブレイク(2018)。MLBの選手は皆振りが左門豊作のように鋭い。これは下半身の安定さから来ているのは間違いない。腰砕けのスウィングが少ないような気がする。

Luis Severino (NYY) 2017年14勝、2018年19勝、2年連続オールスターゲーム出場。ヤンキースのエースに成長した。

◉MLB
Hisashi Iwakuma (Seattle Mariners) @US cellular field(Chicago). 楽天に復帰するのか?岩隈の流れるような綺麗なフォーム。筆者は第二回WBCの日本のアメリカでの戦いを全て観戦している。キューバ戦(Petco Park)、岩隈の投球は芸術的でさえあった。低めに変化球を集め、高めに抜けた甘いボールがただの一球も無かったように記憶する。


◉ベーブルース生誕の地
オリオールズの本拠地Camden Yardsに隣接したPickles Pub では試合前早くからファンがアルコールを取っている。そこから歩いて数分の所に、ベーブルース生誕の地ミュージアムがある。 

 

Get a grip!
1923 Yankee stadium box seat

Camden Yards に立つベーブルースの銅像。

Sports Legends Museum at Camden Yards 
数年前は球場近くのここにもミュージアムがあった。しかし現在は予算の関係でclosedになっていたと思う。もう一度訪ねられないのが残念である。そしてここには大変貴重なベーブルースの遺品が飾ってあった。彼が1934年の日米野球(沢村栄治と対戦した)で宿泊した帝国ホテルより寄贈されたハッピが飾ってあったのである。彼はこれを気に入っていたという。このハッピは今何処。。。

◉Minor League Baseball
Virginia 近郊にワシントンナショナルズの下部組織(1A')のPotomac Nationalsがある。メジャーリーグ(MLB)を頂点としたプラミッドのうち、一つ下がAAA, 次がAA, その下がA'(Aアドバンスド)
, さらにシングルA, その下にルーキーリーグがある。将来のメジャー昇格を目指す若者の過酷な競争的日常を垣間見ることができる。マイナーと言ってもこの人気だ。
マイナーリーグのいいところは、観客と選手間の距離で、試合前などは気軽にサインに応じてくれる。子供優先だが、子供のいないところでちょっと失敬して。彼はTrey Lambertというピッチャーだった。これは2年前の写真だが、彼は次のマイナー球団に移ったのち、現在はまだ野球を続けているかどうか知らない。気さくないい選手だった。ヤクルトの青木のサインボールを渡したら、ここでもタフィーローズネタになって申し訳ないのだが、「タフィーローズを知っているか?」と聞いてきた。「もちろん、彼は優秀なバッターだった」。「タフィーは昔僕のチームのコーチだったんだ」と彼は言った。このわずか数日後に彼は解雇されていた。厳しい世界である。
背番号18の選手(投手)。断っておくが、かつてメジャーに移籍した日本人投手の多くが18番をつけているが、だからと言って18番がアメリカでエースナンバーを示すわけではない。全く関係ない。日本だけの話である。18でも打者が結構いる。アメリカは数字はほとんど気にしない。それで「18は日本ではエースがつけるナンバーだぞ」と教えてやったら、「それなら日本に行くかな」と笑って返してきた。彼も今はどうしていることか。
Uncle Slam。アンクルスラム。 Potomacのマスコット。同様にサインをくれる。しかもこの指で結構字がうまい。「炎天下の中着ぐるみは辛いでしょう?」「(小声で)実はホントに辛いんだよ。。。」「・・・脱水症状にならないように気をつけて。」



当時観戦しサインをもらった中で光っていたのがMax Schrockだった。小柄だが確実性があり、ホームランもかっ飛ばす。彼は現在セントルイス・カージナルス傘下のAAA, Memphis Redbirdsまで昇進してプレーを続けている(アメリカではドラフトで才能ある選手を獲得しても、他の球団のメジャー選手とのトレードに使うケースが普通である。これはその球団の状況、現在即戦力が欲しいのか、将来のProspectが欲しいのか、によって変わる)。Potomacでは3、4割打っていたが、さすがにTriple-Aでは2割4部台に停滞しているようだ。何とかMajor Debutを果たして欲しいものである。



Potomac Nationalsはワシントンナショナルズの本拠地に近いので、メジャー選手が怪我で離脱後、復帰前によくRehab (リハビリの試合)として数試合参加するのが慣例になっている。これはナショナルズのファーストのRyan Zimmerman.この試合メジャーの実力を見せつけるホームランを放った。


◉MLB



Anthony Rizzo(Chicago Cubs) 毎年コンスタントに30本付近の本塁打を放っているRizzoの本塁打。この日本塁打2本、あと数センチで本塁打の3塁打1本と大当たり。

Munenori Kawasaki (Toronto Blue Jays)  シャーザー相手に平凡な内野フライで終わりこれは打てないと思ったのか次打席でいきなりセフティーバントを試みた。彼はアメリカではとても人気者で有名だった。カムバックKawasaki!と言いたいところだが、心身ともに回復して、チャンスがあれば是非とも彼のような、メジャー複数球団を歩いた人物が日本の指導者となって野球の本場で体験したことを母国に還元すべきである。もっと言えば彼の性格ならアメリカやカナダでその道もあるかもしれないが。
Jordan Zimermann (Detroit Tigers) 2013最多勝、2014最終戦でノーヒットノーラン達成。イチローを牽制でアウトにするほど牽制もうまい。デトロイトに移ってからはいまいちパッとしない。

Harper---a swing and a miss


Tanner B. Roark (Washington Nationals) ナショナルズの先発ローテに入るロアークだが、安定感は今ひとつ。今季は7勝15敗。4th WBCの準決勝で日本を完璧に抑えた記憶が新しい。

Chris Davis (Baltimore Orioles) 2013, 2015本塁打王。特に2013はミゲルカブレラの2年連続三冠王を阻止した功績は大きい。本塁打か三振かの典型。2016以降は極端な打撃不振に陥り、2018はメジャー規定打席到達最低打率.168を記録。

Prince Fielder (Detroit Tigers) 父は元阪神でプレーしたセシルフィルダー。2007本塁打王, 2009打点王、6回オールスター選出。巨漢の割にバットコントロールがうまかった。椎間板ヘルニアにより、無念の引退。

Prince Fielder batting practice 
Mariano Rivera (NYY) Yankees一筋19年、彼の代名詞カッターと直球のみの投球で驚異の通算652セーブ。

 2015年、まさにこのSliders Bar & Grill前で暴徒化した住民とオリオールズファンが衝突している映像が流れた。↓ 


 オリオールズの8番と言えば?
雲ひとつない空の下、ベーブルース。

Mark Charles Teixeira (NYY) 400本以上ホームランを打ったスイッチヒッター。
14回も1試合に左右両方の打席で本塁打を記録している。

Darren Christopher O'Day (Baltimore Orioles) オディ。アメリカでは珍しい下手投げ。MLB11年間で通算防御率2.56は優秀だ。