行くぞ甲子園


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23 October 2010

古高激闘の記録(2) 古川ー宮城工 10/22/10




昭和63年度、第70回記念大会、三回戦 古川ー宮城工

この年、古川は二回戦強豪仙台工業を一番佐々木遊撃手の長打などで3-1で撃破、三回戦 宮城工業戦を迎える。この対戦は、奇しくも昭和28年度宮城県大会決勝戦のカードであり、その昭和28年は宮城工業に勝った古川が初優勝を遂げた。

古川はエース寺崎投手の粘り強い投球と堅い守備で得点を許さず、0-0のまま8回に突入。両チームに重苦しい空気が流れる。

この均衡を破ったのは主将の3番小出選手だった。小出選手は2アウト2塁の先制のチャンスから、宮城工の先発加藤投手の甘く入ってきた直球を逆わらずに右中間へライナーのヒット。宮城工業のセンターは強肩であったが、2アウトということから2走佐々木選手は迷わず三塁を回りホームへ。センターからノーバウンドのストライクの好返球が来たが、クロスプレーながら間一髪セーフ。結局この1点を寺崎投手気迫の投球で守りきり見事完封勝利。再三のピンチを好守でしのぎ、ただ一度のチャンスを確実にものにした古川に軍配が上がった。

直後の試合は東北ー気仙沼水産(現・気仙沼向洋)。米谷工業の渡辺投手を1-0で撃破し波に乗る気仙沼水産だったが、東北の鋭い打撃が一枚上手だった。5-0で東北の勝ち。
古高は、いよいよ2年前の雪辱を期すべく4回戦で東北と激突することが決定した。

*私が20代後半の時に体調を崩して田舎に帰省している時に、寺崎先輩に偶然古川の古本屋で出会った。しばらく立ち話をして別れの挨拶をし、私は自分の興味ある本探しをしていたわけだが、彼は、去り際にもう一度戻ってきて、私に一言「頑張れよ」とポンと体を叩いて去っていった。私は都会の生活に少々疲れ、言ってみれば負け犬の体で田舎に戻って来ていたのであるが、この先輩との10年ぶりの瞬時の再会が、私にあの第二グラウンドで培った負けん気を思い出させてくれたのである。私ははっきりとそれを忘れていたのであり、以後忘れることは無くなり、その結果として、何かを投げ出して田舎に帰ってくるようなことも無くなったのである。

先輩はいくつになっても頼もしく、またありがたいものである。

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