*公立で唯一ベスト4に残った石巻工業は、秋もベスト4で、甲子園へもう一歩のところにいる立派な成績である。ただ、この仙台育英との準決勝の試合を見る限り、そのもう一歩はそうそう簡単な一歩ではない。その仙台育英戦だが、5回まで最少失点で抑えいい試合をしていただけに、6回の乱調が惜しまれる。ここまでよく抑えてきたこの春初登板という渡邉投手は、この回ボールが上ずっており、傍目に限界に見える。交代の時期だが、変えられないチーム事情があるのだろう。
ただ、問題はそれよりこの6回、相手に簡単に盗塁をさせすぎだ。牽制をするふりや、ゆっくりとプレートを外すのはほとんど意味がない。さくらしんちゃんさんの動画で検証して行こう。
この動画、時間で10:30より、育英の攻撃、初球ど真ん中をヒットされたあと、11:11頃、仙台育英の選手共通の特徴として、スルスルスルっと不用意に大きいリードを取ってくる。狙い目はここだ。ランナーのこのスルスルっとしたリードの中盤、右足に体重が乗った瞬間に全力の牽制をする。このリードの仕方が体にしみついていると、体重が右足に乗った時に、そう簡単に戻れないぞ。たとえアウトにならなくとも、その牽制を見せることによって、簡単にスタートできないと思わせる効果がある。ここは十分に夏まで研究するべきだ。
その後エンドランで1,3塁。ここは育英なら1塁ランナーは絶対に走ってくる。13:30付近、これもリード大きく牽制のチャンスで、これを容易に盗塁許すようでは育英に勝てない。絶対走ってくるのだから、牽制死を狙うべきだ。ところが本気の牽制が全く無いので、完全に舐められている。ここを一つでも刺せば、5点が入ることはない。この回はもうご自由に走ってくださいと言わんばかりの無警戒さで、大量失点の要因となっている。
「いかにランナーを釘付けにするか」これが強豪校相手に大量失点を許さない秘訣だ。
同じような例で、先日公式戦の連勝がストップしたが、春のセンバツ王者、横浜高校の関東大会初戦、対作新学院戦、同じ神奈川代表の東海大相模対常総学院戦、どちらもコールドで勝ったチームに共通しているのは、積極的な走塁だ。
何度も言うようだが、低反発バット時代になって、鍵を握るのは走塁である。走塁と、守備側ではそれを阻止する十分な対策をしているかどうか、ここが重要になってくると思う。
参照:https://furuko-baseball.blogspot.com/2024/11/blog-post.html
決勝は仙台育英と聖和学園 両校東北大会へ 春季高校野球宮城県大会 (朝日新聞)
第72回春季東北地区高校野球県大会は24日、石巻市民球場で準決勝2試合が行われた。投打のかみ合った仙台育英が7回コールドで石巻工に勝利し、聖和学園は延長十一回タイブレークに連続安打で東陵を破った。両校ともに来月、山形県で開かれる東北大会の出場を決めた。 決勝と3位決定戦は25日、同球場で行われる。 ◇ ■狙いすまして決勝打 聖和学園・佐々木敬司選手 延長十一回タイブレーク。村上大晟選手(3年)が初球で送りバントを決め、1死二、三塁。好機で3番の佐々木敬司選手(3年)に打席が回ってきた。 「大晟が送ってくれたから、自分が決めないと」。狙っていたという外角高めのストレートを振り抜き、走者一掃の三塁打を放った。その後も打線がつながった聖和学園は、春の東北大会初出場を決めた。 昨秋までは下位打線のつなぐ打者だった。「自分が打って返せたら、チームはもっと勝てるはず」。そう思い、冬は素振りやティーバッティングなど基礎的な打撃練習に地道に取り組み、前の試合から3番打者に。 八島知晴監督は「勝負どころで弱気にならず打てたので、一つ殻を破った」と評価した。 決勝の相手は地区予選で1―11で敗れた仙台育英。「立ち向かっていけるような力をつけるために日々練習している。定石を壊したい」と意気込んだ。(岸めぐみ) ◇ ■「ど真ん中大作戦」で強気に投球 石巻工・渡辺裕月投手 強豪・仙台育英相手に先発を任されたのは公式戦初登板の2年生右腕・渡辺裕月選手だった。 0―1で迎えた四回、仙台育英の5番、佐々木義恭主将(3年)にソロ本塁打を許した。「打たれても当たり前。ずるずる行かないように」と切り替えると、次の打者を外角低めのフォークで空振り三振に抑えた。 試合前、利根川直弥監督から「ど真ん中大作戦だ」と声をかけられた。とにかく逃げずに真っ向勝負してほしいという思いからだった。先発を告げられた時は怖さもあったが、「力強く勝負しよう」とマウンドに向かった。 六回には仙台育英の打線に捕まり、連打を許したが、四球は2つだった。利根川監督は試合後、「ストライク先行で押していく姿勢が見えたので、今日のところは合格かな」と話した。 中学まではキャッチャーだったが、監督から強肩を見込まれ高校からピッチャーに。「もっとコントロールを磨いて、ストレートも強く投げられるようになりたい」(岸めぐみ)
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