絶対エースがスケールアップして夏のマウンドに帰ってきた。昨秋準Vの古川(宮城)はエース右腕・千坂優斗投手(3年)が4回完全10奪三振の快投を演じるなど、3投手の継投で登米総合産を1安打で完封した。
千坂は1回の先頭から6連続奪三振で始まり、たまらず相手は3回に3者連続のバント攻撃。敵将の佐々木和志監督(48)が「作新学院の江川卓に挑んだイメージで」と練った攻略法にも、千坂は「アウトを1個もらえるから」と冷静に処理。44球の9割近くが直球でボールは8球しかなく、2つのバント以外でフェアゾーンに飛んだ打球は1つもなかった。
5回からは「『打球が飛ばないから、野手のためにならない』と言われました」と左翼の守備へ。磨いてきた直球の最速は直近の計測で142キロに達した。「ストレートの質は評価したい」と納得の初戦だった。

(河北新報)