(10日、第107回全国高校野球選手権宮城大会1回戦 柴田4―0古川)

 古川の千葉光晟投手(3年)は、最後まで1人で投げきった。「信頼関係があるから」と捕手のサイン通り、一度も首を振らなかった。

 「無失点で乗り切る」と意気込んでマウンドに上がったが、二回裏2死一、二塁の場面で、真ん中寄りに入ったスライダーを中前に打ち返され、先制点を取られた。それでも、投球のリズムを調整しながら力投した。

 八回裏には足をつる場面も。8回投げて計4失点だったが、最後まで表情を崩さなかった。仲間たちには「『ありがとう』とまず伝えたい」。(三村悠)