23年前の東陵初優勝

古川工業の初優勝に沸いた今季の宮城大会であったが、何でも仙台市以外の高校が夏の甲子園に出場したのは23年ぶりだそうである。そうか、そんなに経つのか・・・。忘れもしない気仙沼の東陵高校が初優勝して以来だ。

その強打の東陵打線の印象はいまだに強烈で、のちにプロに進んだ井上純(横浜ー千葉ロッテ)を中心に、どこからでもホームランを打てる大型チームだった。その昭和最後の大会、昭和63年第70回記念大会の総集編のビデオを見ながら、当時を振り返ろう。

第70回大会 東陵高校の成績

二回戦  東陵12-6利府
三回戦  東陵7-0石巻
四回戦  東陵13-2佐沼
準々決勝 東陵7-0仙台商
準決勝  東陵4-3仙台育英
決勝   東陵4-0東北


二回戦屈指の好カード、利府高校を強力打線で撃破した試合は、その後の大会の東陵の躍進を予感させるような試合だったが、準決勝の仙台育英戦の逆転勝利は特に印象的だ。
この年、仙台育英は春季県大会を制し、東北大会でも優勝。堂々の第一シードで大会を順調に勝ち進んだ。速球派の辻投手を筆頭に死角無しという感じで、県内でも頭一つ抜けている感じだった。東陵戦も終始リードし、勢いに乗る東陵もさすがに仙台育英には敵わないかと思われたのだが・・・。

東北から仙台育英に移った竹田利秋監督も仙台育英で3年目。好チームに仕上がり、期するところがあっただろう。9回表、仙台育英は甲子園にほとんど足をかけていた・・・しかしながら、この敗戦が、翌年の甲子園準優勝の糧となったのだと思う。
対する東陵の金沢規夫監督は元仙台育英の監督で、云わば因縁の対決であった。



*私は練習中にラジオで東陵の勝利を晴天の霹靂のように聞いた。この東陵の初優勝から23年も経ったということにまた驚いている。昨日のことのようだ。仙台育英の門脇主将 (捕手)は私の地元の先輩で、スーパースターだった。彼は試合後のインタビューで「悔いが残らないと言えば嘘になる、悔いが残る」というようなことを言っていたのを思い出す。翌年、私は自分の試合が早々と負けた後、観戦に行った準決勝の宮城球場のバックネット裏で、決勝に備え準決勝第二試合を見学している仙台育英ナインの中から大声で呼ばれ、誰かと思ったが応援に来ていた門脇先輩だった。幼かった私は、ずばり思い切って、彼に「あの一球」のことを聞いてみたが、彼は嫌な顔をせず、さわやかに「あれはパスボールなんだ」と言った(記録上はワイルドピッチではないかと思う)。




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